2023/01/21 14:40

オーストラリア翻訳国家試験NAATI(英日)に合格したころの学習(01) ごあいさつ

オーストラリア翻訳国家試験NAATI(英日)に合格したころの学習(03) 難易度

オーストラリア翻訳国家試験NAATI(英日)に合格したころの学習(07) 翻訳コースの良かった点

オーストラリア翻訳国家試験NAATI(英日)に合格したころの学習(08) 翻訳コースの悪かった点


の続きです。

今回から具体的な学習方法を思い出して書いてみようと思います。
まずは「パラレルトランスレーション編」から。

コースの中心的先生(中国系)が口を酸っぱくして
「毎日パラレルテキストを使って練習しなさい」
と言っていました。

パラレルテキストとは、「対訳」を指します。
例えばオーストラリア政府の発行しているオンライン文書には多言語の翻訳版がありますが、その中から日本語版と英語版をダウンロードして、英語版を見て英日翻訳の練習に使い、最後にプロの訳した日本語版と自分の翻訳を照らし合わせるという勉強方法です。
政府だけではなく、コミュニティや病院などのオンライン文書や、紙ベースの多言語版パンフレットなども使えます。

NAATIの試験は250words前後のテキストが3つ出てきて2つ訳すのですが、パラレルテキストの原文を250wordsずつになるように最初にガッと分けてしまいます。
必ず対応する日本語訳があることを確認してからです。
中には日本語訳が要約になっていたり、最初はちゃんと訳されていても後の方が歯抜けになったりしているものがあるからです。

とはいっても、パラレルテキストを探すのが一苦労です。
普段の課題の調べものをしている時や、普段の生活でたまたまパラレルテキストを見つけたら、必ず保存するようにしていました。
250wordsというのは、実際の文書内では1~2ページにしかならないことが多く、1つ文書を見つけたら何回分か練習することができます。

翻訳練習の順番としては
■常にパラレルテキストをストックしておく。その都度250wordsになるようカットする(練習用なので短めではなく長めに切る)。
1日目
(1) 本番同様、印刷したものを見ながら、辞書も使ってパソコンで自分の和訳を1時間でタイピングしていく。もちろんインターネットを使った調べものなどはしない。Wordを使って訳していくので、自分で再考したいと思う箇所はハイライトをしておきます。時間があればハイライトに戻って考え直します。
(2) 答え合わせ。NAATIの採点基準に従い、ミスの種類を分別していく。これは英日翻訳のクラスに入った日に教えてもらえました。自分でミスの種類に合わせて減点をして、点数をつけ、エクセルに記録しておく。
(3) この段階で、英日の訳し方のコツを学んだときとか、独特の表現の定訳とかもまとめておく。これは後で一問一答化します。
(4) 不明点があれば、調べたり聞いたりして解決する。事実関係がわからなくてもあまりダラダラやらない。文法ミスがあった時は復習する。

2日目
(1) 新しいパラレルテキストを使用して、1日目の(1)~(4)を繰り返す。
(2) 前日やったものを復習する。覚えているはずなので、ミスした点などに注意しながら日本語文を作るだけ。あまり時間はかからない。

数週間たったら、記録の中から点数の低いものを再度実施。
さらに、勉強会などで「一問一答化」したものを見せ合ったり、自分で復習したりする。

先生は「毎日」と言っていましたが、勉強会などもしていたので、毎日はできませんでした。
が、週5ぐらいではできていたと思います。

このようにパラレルテキストを使ってひとり模試をしている最中は、集中するのでコーヒーなどはほとんど飲まなかったように思いますが、その前後、復習や調べものをする時にはよく飲みました。
家でも持ち帰りのコーヒーを買ってきてもらって飲んでいましたし、学校や図書館のパソコンを借りて練習した時も、ほぼコーヒー(ラテ)はそばに置いていました。

次回は、これまでちらっと出てきた「勉強会」について書いてみたいと思います。